転職エージェントの「嘘」にご用心

人材紹介業者や転職エージェントの発言を鵜呑みにしてはダメ

転職が楽になったのは転職エージェントを利用してからという記事を書いた私ですが、同時に、ご注意したいことがあります。
「転職エージェントの言うことをうのみにしては危険です」

 

その理由についてご説明します。

 

「30代の転職は有利」という嘘

たとえば、以下のような説明を受けるかもしれません。

「30代の転職は簡単ですよ」

「30代の転職はむしろ20代の転職よりも有利ですよ」

たしかに、キャリアがあるという点では20代よりも優れていますし、それほど年を取っていないという点では、40代や50代に比べると圧倒的に有利。
30代の転職を、有利だととらえることも可能です。

 

しかし、これはケース・バイ・ケース。
逆に、20代に比べると年齢的には圧倒的に不利でしょうし、40代以降の転職者に比べると人脈やキャリアもさほど大きなものではないという見方だってできます。

 

「採用企業の担当者にインタビューした結果だ!」
とおっしゃるかもしれません。
しかし、このインタビューが曲者。
30分もあれば、担当者の様々な意見を聞くことができるもの。
その中からいくらでも、ライター側にとって有利な材料を引き出して記事を作ることは可能です。

 

「転職は数ヶ月で終わるもの」という嘘

転職は3ヶ月ほどで終了できる、と書かれているものもあります。
しかし、私の場合1年かかりましたし、半年以上かかるケースが多いのではないでしょうか。
私の知り合いのケースなどを見ながら感じたことです。

 

そもそも新卒予定者は約1年かけて就活しますよね。
我々30代の人間は、もっと腰をすえて転職活動をすることを覚悟した方がいいはず。

 

意地悪な見方をすれば、
「数ヶ月で終わる」
というのは転職エージェント側の希望なのかも。

 

彼らにもノルマがあるでしょう。
数ヶ月以内に結果を出すように会社側からせっつかれるでしょう。

 

それに合わせる必要はありません。
もっとも、3ヶ月以内に決めなければ、転職エージェントの熱意がだんだんと冷めていく、という問題はありますが。

 

「転職した後は年収がアップする人が多い」という嘘

就職活動によって年収がアップする人がほとんど、と書かれた記事もありました。
これも私は疑っています。

 

転職エージェント側の思惑は、優秀なキャリアの持ち主に登録をしてもらい、求人企業に紹介をしたいというもの。
年収が下がるとわかって転職をするような人材は、人材紹介業者にとってみればあまり登録してほしくない人材でしょう。

 

弱気な人の登録を防ぐことはできませんが、強気な人の登録をうながすことは可能。
そのために、「年収が上がりますよ!」と応援している可能性はあります。
そうすれば、年収が上がるくらいの能力がある、という自信のある人材が応募してくれるでしょうから。

 

アンケートの結果だ、という嘘

上記のような指摘について、
「アンケートで30代の転職は有利、数ヶ月で終了する、年収もアップする、という有効回答を得られたのだから真実だ!」
と反論されるかもしれません。

 

しかし、転職先に不満だった人は、そこを紹介した業者のアンケートに回答する気分にはならないもの。
(私も、腹が立つ様な会社ばかり紹介してきた人材紹介業者からのメールは、すぐに受取拒否にしました)
そのアンケートがどこまで信用できるでしょうか。

 

転職エージェントはポジショントークを語る

結局、転職エージェントはあくまでも営利で行動し、発言します。
転職サイトへ登録するよううながし、数ヶ月で終えるよううながし、満足するよううながそうとしている場合もあります。

 

それに惑わされてはいけません。
彼らをうまく「利用する」姿勢は必要ですが、彼らのポジショントークを信用してはバカを見ます。

こういう場合、信用できないという意味で思い出されるのが某大手転職サイトです。

 

転職活動を何度かしたことがある私は、そのたびに最大手のこの転職サイトに登録しましたが、
二度目に登録して転職エージェントの相談を希望したときは、一度も先方から連絡が来ませんでしたからね。
私という人材に魅力が無かったのかもしれませんが、これにはムカつきました。

 

それに、登録後にサイトに載っていた求人に応募して、面接も受けたのですが、ブラック企業がとても多い、という印象を受けました。

 

たとえばある司法書士事務所に応募したとき、募集要項には「残業はなし」と書かれていました。
ところが、夜20時に、本当に残業ないのか試すつもりで、
「募集要項に疑問があります」
という理由をつけて電話したら、職員が電話に出たんですよ。

 

残業がないんとちゃうんかい?

 

その場ではごまかした後、日中に電話して、その点を経営者にズバリ、直接確認したんですね。

 

そしたら、
「残業がない、というのは残業代が出ない、という意味です。仕事が終わらなければ当然会社に残ってやってもらいます。能力が追いついていないんだから当たり前でしょ?」
と、開き直るのです。

 

これは話してもしょうがないな、と思いまして、電話口で、
「もう履歴書を送ってしまいましたが、応募をとりやめます」
と伝えましたら、
「その方がいいと思いますよ。ここの事務所は、資格取得までに経験を積みたい方向けの職場ですから、その情熱がない人間に来てもらうと迷惑ですから。あなたの年でそれくらい理解できないなら、この先の転職活動、厳しいと思いますよ」
と言われました。

 

これほどひどい開き直りは少ないものの、◯◯の転職サイトにはブラック企業の求人が比較的多いな、ということを感じました。
これは数年前の話であり、電通などの過労死事件があってからは、多少改善されているかもしれませんが……

 

なぜなのか、について、あるサイトが解説していました。
そもそも親会社自体が超絶な働き方を要求するある意味ブラック企業で、そのため転職エージェントにとっては、多少のブラックな環境はブラックだとは感じないのだ、とか。

 

なるほどな、と思いました。

 

別の転職エージェント(DODAではありません!)には、◯◯の親会社に勤務していた方がいらっしゃいました。

 

とても穏やかな人で、頭も切れる優秀な方。
何度か通ううちに世間話もするようになり、この方から社員時代のことを教えてもらいました。

 

  • 決して体育会系ではなく、風通しの良い働きやすい環境であること
  • 役職ではなく、「◯◯さん」と個人名で呼び合う文化であること
  • ただし、働き方は尋常ではない量を要求されること
  • 当時は、受話器を左手にガムテームでくくりつけられて、延々と電話のアポイントをとらされていたこと
  • 30代で退職すると3千万円、40代で退職すると4000万円の退職金がもらえるが、50代になると退職金が逆に減らされること
  • そうやって、社内が常に若返るように努力されていること

 

その方が辞めたのはバブルのころなので、今とはだいぶ状況が異なるとは思いますが、こういう企業だったそうです。
よく働き、よく遊ぶのがそこのDNAだとしたら、ブラック企業に甘くなるのは仕方ないのかもしれません。

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